「分数の計算になったとたん、宿題の手が止まるようになった」——小5のご家庭から最も多く寄せられる相談です。分数は小学校算数の最大の山場と言われますが、実は分数そのものが難しいのではなく、分数より前の単元の穴が分数で一気に表面化するケースがほとんどです。この記事では、つまずきの正体と、家庭でできるフォローを紹介します。
つまずきの正体は「九九」と「倍数・約数」にある
約分でも通分でも、頭の中でやっている作業は「この2つの数に共通する九九の段はどれか」を探すことです。たとえば12/18を約分するには、12と18が両方とも6の段にいる、と気づく必要があります。つまり九九が「上から順にしか言えない」状態だと、約分のたびに膨大な試行錯誤が発生し、1問に何分もかかって嫌になってしまう。分数が苦手なお子さんの多くは、分数ではなく九九の逆引き(この数はどの段にいる?)が未完成なのです。
フォローの第一歩:責めずに「さかのぼる」
だからこそ、分数でつまずいたときに分数の問題ばかり練習させるのは遠回りです。まず「36はどの段に出てくる?」のような九九の逆引きクイズを口頭で遊び感覚でやってみてください。ここがスラスラなら次は倍数・約数の確認、そこも大丈夫なら分数の手順そのものの練習へ。つまずいた単元の1〜2学年前に戻ることは、恥ずかしいことでも遅れでもなく、最短ルートです。この声かけができるのは、成績をつける先生ではなく、家庭の強みです。
手順は「声に出しながら」型にする
約分・通分の手順が身につくまでは、「分母と分子、両方われる数は?」「まず分母をそろえる、いくつにそろえる?」と、作業を声に出しながら解くのが効果的です。黙々と解いていると、手順の途中でどこを飛ばしたのか本人も親もわからなくなります。声に出せば、つまずいた瞬間が特定できます。慣れてきたら少しずつ声を小さくしていき、最後は頭の中だけでできるようにします。
練習量は「毎日少しずつ」が絶対条件
分数の計算は、自転車と同じで、まとまった練習を1回やるより毎日少しずつ触れるほうが定着します。分数・小数プリントメーカーは約分・通分・たし算ひき算・かけ算わり算を単元別に選べて、毎回ちがう数字で無限に生成できます。1日1枚・7〜8割正解できたら次のレベルへ、が進め方の目安です。文章題まで仕上げたい場合は文章題メーカーの割合の問題も組み合わせてみてください。
よくある失敗:「なんでわからないの」で手順の説明を始める
分数のフォローで親子ゲンカになる典型は、お子さんがまちがえた瞬間に手順の解説を始めてしまうパターンです。本人の中では「がんばって解いたのに、いきなりダメ出しされた」という感覚になり、分数そのものより「分数の勉強の時間」が嫌いになっていきます。おすすめは、解説の前にまず「どうやって考えたか教えて」と本人の手順を話させること。話しているうちに自分でまちがいに気づくことも多く、気づけなくても、どの段階でつまずいたのかが正確にわかります。また、約分もれ(答えは合っているが約分し忘れ)は、理解不足ではなく確認習慣の問題です。「答えを書いたら、まだわれないか一回だけ見る」を指差し確認の型にすれば、数週間で消えていきます。減点の種類を見分けて、対処を変えてあげてください。
約分・通分の手順は分数・小数プリントメーカーで数字を変えて毎日少しずつ。文章題で崩れる子は文章題メーカーの「わりあい」から。