小6の保護者から「中学準備は何をすれば?」と聞かれたら、私たちは迷わず答えます。英語より先に、算数の穴をふさいでください。中1数学の最初でつまずく子の原因は、正負の数そのものではなく、小学算数の未定着にあることがほとんどだからです。優先すべきは次の3単元です。
1. 分数の四則計算——文字式の土台
中学の文字式・方程式には分数が容赦なく出てきます。通分・約分・帯分数の処理が遅い、または不正確なままだと、数学の授業中ずっと計算に足を取られ続けます。テストで時間が足りない中学生の多くは、この段階の未自動化が原因です。分数プリントで、速く正確に、を仕上げてください。
2. 割合——「比べる量÷もとにする量」の理解
割合は小5の最難関単元で、理解が曖昧なまま卒業する子が非常に多い。しかし中学では方程式の文章題(食塩水・割引)、理科の濃度計算、社会の統計と、あらゆる場面で前提になります。「〇〇の20%は?」「〇〇は△△の何倍?」が図をかいて説明できるか、確認してください。公式の暗記ではなく、もとにする量が何かを見つける練習が本質です。
3. 速さ——単位量あたりの考え方
速さ=道のり÷時間の公式は知っていても、「時速を分速に直す」「1.5時間を90分と扱う」で崩れる子が目立ちます。中1の方程式、中2の一次関数(ダイヤグラム)で必ず再登場するので、単位の変換までセットで復習しておくと大きな貯金になります。
進め方:1〜3月の12週間プラン
週ごとにテーマを決め、1日1枚・15分。分数4週→割合4週→速さ4週で、入学までに一巡できます。すべて完璧である必要はありません。「どこが弱いか分かっている」だけでも、中学のスタートはまったく違うものになります。
3単元以外に余裕があれば
分数・割合・速さが固まったうえで余裕があるなら、①小数と分数の混合計算(0.25=1/4の変換)②比とその利用③平均、の順で足してください。逆に、英語や国語に不安がある場合は算数を3単元で切り上げて構いません。中学入学時点で最も差がつくのは、特定の単元の知識より「毎日机に向かう習慣があるか」です。1日15分の学習習慣そのものが、最大の中学準備だと考えてください。
よくある質問
Q. 中1の内容を先取りすべき?
小学範囲に穴があるなら戻るのが優先です。穴がない子だけ、正負の数の計算を軽く触れておくと4月が楽になります。
Q. 塾にはいつから通うべき?
目的次第ですが、家庭学習の習慣が全くない状態で中1の部活と両立を始めるのは大変です。小6の冬から学習リズムを作っておくのが現実的です。
分数の復習は分数プリントで。