「単語は書けるのに、聞き取れない」——中学英語でよくある悩みです。多くの保護者は「耳が悪いのかも」と考えますが、原因はほぼ別のところにあります。音とつづりのズレと音のつながりです。
読めても聞けない本当の理由
日本語のローマ字読みのクセが残っていると、頭の中の音と実際の発音がズレます。たとえば "water" を「ウォーター」ではなく「ワラ」に近く発音されると、知っている単語でも聞き取れません。つまり正しい音を知らない単語は、聞こえないのです。
音読が最強の対策
リスニングの土台は音読です。教科書本文を、音声のあとに続けて読む(シャドーイング)と、音のつながり(リンキング)に耳が慣れます。「音読できない文は聞き取れない」と言い切れるくらい、この2つは直結しています。音読の効果もあわせてどうぞ。
単語は「音から」入れる
新しい単語は、つづりを覚える前に正しい発音を確認してください。英単語プリントで「音を聞いて書く」練習をすると、書く力とリスニングが同時に育ちます。英検のリスニング対策にもなります。
リスニングが伸びる子・伸びない子の決定的な差
同じ時間リスニングの練習をしても、伸びる子と伸びない子がいます。その差は「知っている単語の音を正しく覚えているか」です。たとえば「water」を「ウォーター」と覚えている子は、ネイティブの「ワラ」に近い発音を聞いても、知っている単語だと気づけません。逆に、正しい音で単語を覚えている子は、同じ音声がすっと理解できます。つまりリスニングは「耳の良さ」ではなく「正しい音の知識」の問題なのです。
音のつながり(リンキング)に慣れる
英語は単語と単語がつながって発音されます。「an apple」は「アン・アップル」ではなく「アナップル」、「check it out」は「チェッキッアウト」のように聞こえます。この「音のつながり」を知らないと、一つひとつの単語は知っていても文全体が聞き取れません。教科書の音声を使い、聞こえたとおりに真似して声に出す「シャドーイング」を続けると、この音のつながりに耳が慣れていきます。1日5分、同じ文章を繰り返すのが効果的です。
ディクテーション(書き取り)で弱点を発見
聞いた英文を書き取る「ディクテーション」は、自分がどこを聞き取れていないかを正確に教えてくれます。書けなかった部分こそ、あなたの弱点です。前置詞(in, on, at)や冠詞(a, the)は弱く発音されるので聞き取りにくく、書き取りで初めて「聞こえていなかった」と気づく子が多くいます。英単語プリントで音と一緒に単語を覚え、英文法プリントで文の型を身につけると、聞き取りの精度が上がります。
よくある質問
Q. リスニングは何分やればいいですか?
1日5〜10分で十分です。長時間より、毎日続けることが大切です。教科書本文のシャドーイングを習慣にしましょう。
Q. 英語の音声はどこで手に入りますか?
教科書に付属のQRコードや音声アプリ、教育番組などが使えます。正しい発音を繰り返し聞ける環境を整えましょう。
Q. どのくらいの時間やればいいですか?
教科書本文を1日1回の音読で十分です。長い時間より毎日続けることが効きます。
Q. 発音に自信がありません。
保護者が完璧である必要はありません。教科書の音声やアプリの発音のあとに、お子さんが続けて読めればOKです。
まとめ
英語のリスニングは、生まれ持った耳の良し悪しではなく、正しい音の知識と練習で伸ばせる力です。単語を正しい音で覚え、音のつながりに慣れ、書き取りで弱点を見つける——この積み重ねが、聞き取る力を育てます。毎日の音読とシャドーイングを習慣にすれば、リスニングだけでなく、話す力・読む力も一緒に伸びていきます。